ワケギ(分葱)はネギ類の中でも、栽培期間も短く栽培も比較的簡単なことから、家庭菜園では畑だけでなくプランターでも育てることができます。
ここでは、ワケギのプランター栽培について、栽培時期、栽培手順、肥料などの育て方の基本から種球の堀り上げまで、初心者の方でもわかりやすく説明します。
アサツキのプランター栽培について
アサツキ(浅葱)の基本情報
あさつきは、古くから日本各地に自生する多年草植物。ワケギや万能ねぎと見た目は似ていますが、あさつきは「アサツキ」という独自の種類で、万能ねぎは青ネギを若どりしたもので、ワケギは「ワケギ」という別の種類です。漢字では浅葱と書きますが、その名のとおりネギより緑色が浅いのが特徴で、ワケギより細く味は、辛みが強い特徴があります。
栽培方法は、ワケギと似ており、種ができにくいので種球から育てます。ワケギは花芽がつくとう立ちがほとんど起きませんが、あさつきは、春にとう立ちして開花します。
生命力が強く、露地栽培でも除草する程度で土寄せなどの手間もありません。地上部だけ刈り取れば、再び収穫もできます。また多年草なので、1度植えたら2~3年はそのままで栽培ができるので、初心者の方でも簡単に栽培できるおすすめの野菜です。
作物名 | アサツキ |
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科目 | ヒガンバナ科ネギ属 |
原産地 | 日本、中国 |
発芽適温(地温) | 15℃~20℃ |
生育適温 | 15℃~20℃ |
土壌酸度(pH) | 6.0〜6.5 |
育てやすさ | 簡単、初心者でもOK |
栽培時期と品種
あさつきは、8月中旬~9月上旬に植え付けして栽培します。収穫は早生種で2ヵ月半、晩生種は3ヵ月半後の晩秋と翌年の春の2回収穫ができます。
品種は早生種と晩生種があります。早生種は、分けつ数が少なく葉が細くりん葉がやや赤紫色になります。晩生種は、葉は太くりん茎が灰白色で、分けつをよくし品質が良いものが多いので、晩生種がおすすめです。
アサツキのプランター栽培の手順
用意するもの
- プランター(標準プランター 65型)
- 栽培用土(市販の野菜用培養土が便利です)
- アサツキの種球
- 化成肥料
手順
- 手順1植え付け
標準プランターに7分目ほどの野菜の培養土を入れます。
条間を10cm、株間を5cm~10cmとり、2球づつ先端を上にして種球を置きます。(標準プランターの場合は2条まきです)
上から用土を足します。種球は上部が少し土からがでる程度の浅植えにします。
鉢底から水がでるまでたっぷり水をやりましょう。 - 手順2
- 手順3収穫
草丈が20cm~30cmほどになったら、収穫が可能です。株元を残して収穫すれば、すぐに新芽が伸びて収穫できます。冬は地上部が枯れて休眠しますが春にまた収穫を楽しむことができます。収穫のたびに追肥をして株を回復させます。
アサツキのプランター栽培の育て方
栽培環境・水やり
生育適温が15℃~20℃で、冷涼な環境を好みます。日当たりのよい場所を好みます。プランターでも半日は日の当たる場所で、風通しの良い場所で管理します。
水やりは基本的に毎日様子をみて、用土が乾いたら鉢底から水がでるまでたっぷりと与えます。苗が小さいうちは、水やりの勢いで苗が倒れてしまうことがあるので、ハス口の細かいものをつかうとよいでしょう。
土壌・肥料
アサツキはの適性な土壌酸度は、6.0〜6.5と酸性に弱い性質を持ちます。プランターで育てる場合は、市販の元肥入りの野菜の培養土などが便利です。自分で配合する場合は、赤玉土6、腐葉土3、バーミキュライト1の配合します。そこに苦土石灰を用土1ℓ当たり1~2gほど混ぜます。自分で配合した場合や、元肥が入っていない場合は、緩効性肥料を施します(1ℓあたり1~2g)。
追肥は、草丈が10cmほどになったら、20日おきに化成肥料を施肥するか、液体肥料を週に1度水やり代わりに与えます。ベランダなどで育てる場合は、堆肥や有機肥料などを使うと臭いが気になるという人には、元肥や追肥にも使えるハイポネックスジャパンの「いろいろな野菜用粒状肥料」や追肥に便利な液体肥料の住友化学園芸の「マイガーデンベジフル」などが使えます。
秋の収穫が終わり冬の休眠期になると地上部の葉が枯れます。刈り取っておきましょう。2月上旬に化成肥料を追肥すると、また春に収穫ができます。
アサツキが肥料切れかなと思ったら、こちらの記事も参考にしてください。おすすめの肥料も説明しています。
植え付け
アサツキの種球は、最初の栽培は種球を購入して始めます。次回からは自分採取した種球を使うことができますが、球径が1cm以下のものは大きく育たないため、大きなものを選びましょう。小さな種球は、一緒に植え付けして来年の種球用に栽培すると無駄になりません。
植え付けは2球づつ植えつけます。株間は5cm~10cmほど間隔を空けて植えつけます。深く植えつけると萌芽がそろわなくなり、生育がわるくなるので上部のとがった部分は土からでるように浅植えします。
収穫
草丈が20㎝~30㎝ほどになれば収穫ができます。株元を3㎝~4㎝残して刈り取って収穫すると、また新芽が出て次の収穫が楽しめます。何度か収穫するのであれば、収穫のたびに追肥を行いましょう。
株元を残しておけば、冬になると寒さにあたり地上部が枯れますが、春になるとまた新芽を伸ばして収穫することができます。2月上旬には追肥をして育てましょう。花芽がでてトウ立ちしはじめると、食用には向かなくなるので早めに収穫をしましょう。
種球の堀り上げ
開花が終わると、あさつきは夏の休眠期に入ります。球根の部分を残して収穫した場合は、そのまま2~3年ほど収穫を楽しむことができます。
種球を取りたい場合は、6月頃に葉が枯れて休眠したら堀り上げます。晴れた日に行いましょう。堀り上げした球根は、土を落とし株分けをして、日当たりに1日ほど干しておきます。その後は、風通しの良い場所に茎部をひもでしばり、小束にして吊るしておくとよいでしょう。
まとめ
ワケギやアサツキは、ネギ類の中でも栽培が容易です。株元を残して収穫すれば、またすぐに収穫できるので、プランターや鉢植えで育てると使いたいときに、薬味などに少しだけ収穫してつかうこともできるので便利です。
アサツキの栽培は地植えでの記事もありますので、畑で育てたい場合にはこちらの記事も参考にしてください。またネギは水耕栽培で再生栽培(リボベジ)もできるので、少しだけ栽培した人にはリボベジもおすすめです。