豆苗は、えんどう豆の新芽(スプラウト)で栄養価も高く、炒め物やサラダなどにも広く使われる野菜で、中国では高級食材とされています。日本では、水耕栽培で育てられた豆苗がスーパーなどで販売され、再生栽培(リボベジ)もできることで有名です。
豆苗は、種から水栽培で簡単に育てられます。は種(種まき)から7日間ほどで収穫でき、2回収穫することもできます。この記事では、豆苗の種から育てる水栽培の方法や、リボベジについてもわかりやすく説明します。
豆苗について
豆苗は、マメ科エンドウ属の一年草です。エンドウ豆の新芽(スプラウト)の部分を食します。スプラウトとは発芽してから数日たった新芽のことで、カイワレ大根や、ブロッコリースプラウトなどが有名です。エンドウ豆は新芽を豆苗、実が大きくなる前にサヤごと食べるのが「サヤエンドウ」、未成熟の実は「グリーンピース」になります。
スーパーで売られているスプラウトも、根の部分にスポンジがついていることがほとんどで、水耕栽培で育てられていることがわかります。家庭で初めて水耕栽培をするならスプラウトがおすすめ。収穫までの期間が短く、室内で簡単に育てることができます。
種を購入するときは、エンドウマメやサヤエンドウの種ではなく、必ずスプラウト用の種を使いましょう。最近は100均などでも簡単に手にいれることができます。
豆苗の水栽培 手順
用意するもの
- 豆苗の種
- 容器(豆腐のパックやタッパー、お皿などでもOK)
- キッチンペーパー(キッチンスポンジでも可)
手順
- 手順1種まき
容器に、キッチンペーパーを敷き、ペーパーが浸るぐらい水をいれます。
そこに種をまきます。種は、容器の底面積の7割程度。種が重ならないように撒きます。(種を一晩水に浸すと発芽がしやすくなりますが必須ではありません)
- 手順2遮光して発芽を待つ
暗い場所で、発芽を待ちます。
(段ボールをかぶせたり、アルミホイルを被せたりしてもよいでしょう)
水は毎日霧吹きで、タネが乾かないように水やりをします。 - 手順3育苗する
発根が全体にそろってきたら、水やりをして育てます。根が半分浸かる程度。
葉が生えてきたら、葉にはなるべくかけないようにしましょう。 - 手順4日光に当てる
芽が伸びて双葉がひらいてきたら、窓際に移して2~3日育てます。
- 手順5収穫
葉が緑色になったら収穫しましょう。根元を残して収穫すれば、もう一回収穫が楽しめます。
豆苗の再生栽培方法(リボベジ)
スーパーなどで買ってきた豆苗を使って、水栽培することができます。再生栽培(リボーンベジタブル)と呼ばれ、豆苗はリボベジの代表格です。
準備するもの
- 根の部分がついている豆苗
- 容器(豆苗のスポンジ部分がすっぽり入るものならなんでもOK)
- 水道水
豆苗のリボベジの手順
- 手順1豆苗をカットする
リボベジに使う豆苗は、根の部分から2㎝~3㎝ほどの部分をカットして使います。根の部分は流水で水洗いをします。
- 手順2容器にセットする
容器に、豆苗の根の部分をいれて、水道水を注ぎます。
水位は、根が半分ほど浸かる程度です。
室内の直射日光の当たらない明るい場所で管理します。 - 手順3育苗する
室内の直射日光の当たらない場所で管理します。
水は継ぎ足すのではなく、毎日変えましょう。水替えのときに、根の部分も流水で洗い流すとよいでしょう。毎日容器の向きを変えて、日に当たらない部分がないようにします。 - 手順4収穫する
7日ほどで収穫できます。根元から2㎝~3㎝ほど残して収穫しましょう。
後2回ほど収穫できます。
水栽培の容器について
水栽培に使う容器は、ペットボトルや牛乳パックを加工したり、豆腐の容器や果物などが入っている容器などを使えば、汚れても捨てることができて便利です。
水耕栽培の専用の容器などは苗を発芽させるスポンジの下に空間があるようにつくらています。これは、根が空気に触れることにより根腐れを防ぎ、根の成長を促進させる効果もあります。
根が大きく育つものは、根元が水につからないよう2㎝~3㎝ほど空けて育てるとよいでしょう。ペットボトルを使った容器などが使われます。
100均一などでは、豆苗用の水耕栽培用の容器やザルとセットになった容器も、販売されています。豆苗以外にももちろん使えます。長期間育てる必要のある場合は、根の部分を遮光することにより根が育ち、藻を防ぐ効果もあるので透明な容器を使う場合は、アルミホイルなどでカバーするとよいでしょう。
まとめ
室内で育てられる水耕栽培は、ハーブや葉物野菜が簡単で人気があります。ガラスなどの器で育てるとおしゃれな観葉植物のようにも見えます。
水耕栽培は通常は、専用の肥料を使って栽培しますが豆苗は、水だけで育ち収穫も長く手10日間ほどですので、初めて水耕栽培に挑戦する人にもピッタリです。家にあるものですぐ始められ、虫なども発生しにくいので、まずはリボベジから始めてみませんか。
『農家web』ではこのほかにも、水菜や小松菜のリボベジや、紫蘇や、バジル、ローズマリー、イタリアンパセリ、ミントなどのキッチンハーブ。レタスやベビーリーフなどの野菜や、観葉植物などの多くの種類の水耕栽培の記事があります。