ジャガイモ(種イモ)の植え付けの方法を詳しく説明します。種イモの植え付けはポイントを抑えておけば何も怖くありません。時期と準備、方法をしっかりと理解して種イモを植え付けましょう。
ジャガイモ栽培の流れや管理作業(手入れ作業)については下記の記事を参考にしてください。
ジャガイモ(種イモ)の植え付けの時期は?
植え付け(定植)の時期としては、関東の場合、春一番に植え付けを行い初夏に収穫する「春作(春植え)」、秋に植え付けを行い冬に収穫する「秋作(秋植え)」があります。秋作は種イモの入手や植え付け期間の調整の難しさや種イモの腐敗が進みやすいことから、初心者には春作をおすすめします。北海道では「夏作」、九州・四国では「冬作」などその土地の気候に合わせた栽培が可能です。
春作の場合は2月下旬〜4月中旬、秋作の場合は8月下旬〜9月中旬頃を目安に植え付けをしましょう。
春植えの栽培は2月下旬〜3月上旬頃に植え付けますが、萌芽(芽が出てくる)するのは3月下旬以降となります。この時期、朝晩はまだ冷え込むことも多く、霜が下りる場合があります。ジャガイモは、霜には弱く、春に早植えしてしまうと萌芽した後に晩霜(遅霜)の被害に合う可能性があるので植え付けの時期には十分に気をつけましょう。
防霜、防寒の対策も必要です。具体的には、畝の黒マルチ張り(マルチング)はもちろんのこと、晩霜(遅霜)の心配がある場合には、寒冷紗などでトンネルを作りましょう。
ジャガイモ(種イモ)の植え付け(定植)の前にすることは?
種イモの植え付け前に必要な作業としては土作り、種イモの準備があります。下の記事に詳細が記載されていますので参考にしてください。
ジャガイモの植え付ける場所、間隔は?
ジャガイモは1畝に対して1列(1条)で植え付けると効率が良いです。植え付ける間隔は下の表を参考にしてください。
畝幅(ベッド幅) | 畝間 | 畝高 | 条間(列間) | 株間 |
---|---|---|---|---|
60cm〜70cm | 70cm | 20cm〜30cm | – | 25cm〜40cm |


ジャガイモ(種イモ)の植え付けの方法は?
植え付けは種イモが腐らないようにするため、晴れ、もしくは曇りの日に行いましょう。また、植え付け前の数日は雨が降っていないことが望ましいです。大雨が降った場合など、土壌に水分が多く含まれている場合や土が固くしまっているときにも避けたほうが良いでしょう。植え付け後はマルチを張って、余分な水分が入り込まないようにしましょう。
種イモを植え付けるときには土作りの際に予め掘っておいた溝に、切断面(切り口)を下にして置きます。下に植え付けの手順を説明します。
- 土作りの際に予め掘っておいた溝に、切断面を下にして種イモを置きます。株間は25cm〜40cmの間隔が良いでしょう。
- 置いた種イモに5〜8cmほど覆土し、鍬などで軽く押さえます。
- 畝を綺麗に整地し、その上からマルチを張ります。マルチは何色でも問題有りませんが、黒色ポリフィルムを張ると地温を高く保つことができ、収穫を早めたり雑草を抑止する効果があります。


種イモを植え付けるときには、深く植え付けしない(覆土しすぎない)ようにしましょう。植え付ける場所が深すぎると芽が出にくくなります。
種イモの植え付け方法を調べると切り口を上にした「逆さ植え」がよいというサイトや本をよく見ます。逆さ植えをすることで植物体にストレスを与えて、強い芽だけが育ち、その後の生育が良くなるということが言われています。
しかし、種イモを切って使用する場合にはしないほうがよいと考えます。逆さ植えをすると、切り口に水を受けやすくなり腐りやすくなってしまいます。無難に栽培したい場合は逆さ植えではなく、通常通り切り口を下にした植え付け方法を選びましょう。
植え付けのあとにすることは?
植え付けが終わったら、いよいよジャガイモの手入れ作業が始まります。適切に手入れをして、たくさんのジャガイモを収穫しましょう。