砂利は庭の水はけを良くするといわれますが、防草シートと組み合わせるとどうなるのでしょうか。
この記事では、防草シートと砂利によって水はけは良くできるのか、また水はけを良くするためのポイントについてわかりやすく説明します。
防草シートと砂利で水はけを良くなるのか
答えはYES。防草シートと砂利を設置することで、庭の水はけを良くすることができます。
砂利は、石と石の間に空気層ができています。雨などが降るとそこに水が入り込んで、下の土に届く水量が減るため、水たまりなどができにくくなります。しかし、時間の経過とともに、人に踏まれたりすると、地盤の悪い土や柔らかい土に、砂利は埋まってしまい、徐々に水はけが悪くなってしまいます。
そこで、土の上に防水シートが敷いてあると、土と砂利が混ざることを防いでくれるので、水はけの効果が持続します。また防水シートの上に砂利を敷くことで、防水シートの劣化を防ぎ耐用年数を伸ばしてくれるので、両方にメリットがあります。
水はけを良くするための注意点
防水シートと砂利は、正しく設置しないと効果を発揮できません。ここからは、注意する点について、説明します。
防草シートは透水性のあるものを選ぶ
ホームセンターに並べられている防草シートには、水はけの悪いものと水はけの良いものがあります。透水性の高いシートは、雨が降ると水がシートを通り抜けて、土へと流れていきます。透水性が良くないと、シートの上に水が溜まり水たまりなどができやすくなります。
防草シートの素材には、透水性が高く、酸性、アルカリ性に強い材質のポリプロピレンが使われていることが多いのですが、ビニール袋などに使われるポリエチレンもあります。透水性の高いポリプロピレンの防草シートを選んでください。
しかし透水性だけで、防草シートを選ぶと強度が足りないことがあります。防草シートには「不織布」と「織布」のタイプがあります。浸水性が高く安価な「織布」タイプは、物理的強度がないため、草が防草シートを突き破って生えてきてしまうことがあります。また耐用年数も短く、5年ほどで取り換えなければなりません。砂利を敷いて使う防草シートは、張り替えが大変ですのでできれば耐久性の高い「不織布」をおすすめします。
素材がポリプロプレンで、不織布のおすすめの防水シートは下記です。
商品名 | ザバーン 防草シート240G | アストロ 防草シート | キンボシ 超強力防草シート |
---|---|---|---|
概要 | |||
1㎡当たり単価 | 約400円 | 約200円弱 | 約330円 |
遮光率 | 99.7% | 96.7% | 99.9% |
不織布or織布 | 不織布 | 不織布 | 不織布 |
透水性 | ○ | ○ | ○ |
性質 | ポリプロピレン | ポリプロピレン | ポリプロピレン |
耐久性 | ◎ | ○ | ○ |
防草シートと透水性に関しては詳しい記事があります。また上記の製品の詳しい特徴なども説明していますので、こちらも参考にしてください。
砂利のサイズと厚み
砂利のサイズは、粒が大きい方が隙間に水が溜まるため水はけが良く見えます。しかし水はけを良くしたい場所というのは、通常人や車などが入る場所ではないでしょうか。
人が歩く場所は、サイズが大きいと歩きにくくなります。自転車などは砂利に車輪がとられてしまうこともあり危険です。人が通る場所では、13㎜~20㎜程度の砂利(砕石)が適しています。駐車場などで使う場合には、小さいと砂利が飛んで危ないので20㎜~40㎜程度の中ぐらいの砂利が適しています。
また砂利は厚みが少なく防草シートが見えてしまっているようでは、防草シートの耐久性が落ちてしまいます。人が通る場所では5㎝程度、駐車場では10㎝ほどの厚みが必要です。
砂利の選び方については、下記の記事にも詳しく説明してあります。
整地
防草シートを設置する場合にも、なるべく土の凸凹をなくし平らにするために、踏み固めて整地することで、防草シートの隙間から草の種が入り込んだり、草に日が当たってしまうことを避ける効果があります。
整地することは、水はけの改善にも役立ちます。防草シートと砂利を設置しても、元の土の水はけがよくなるわけではありません。排水の悪いのは粘土質の土など、土の問題もありますがそれだけではありません。傾斜も大きな要因です。
ぬかるみがひどい場合には、土に水勾配を作ってあげましょう。表面の土を盛ったり、削ったりして緩やかな坂を作ることで、自然と水は高いところから低いところへ流れていきます。排水設備がある場合にはそちらに流れるように勾配を作りましょう。
正しく設置する
防草シートと砂利は、丁寧に下処理した土に敷くことで、効果を発揮し長期間張り替える必要がありません。ザバーンなどの耐久性の高い防草シートは正しく使えば半永久的に使うことも可能です。
防草シートと砂利の設置方法については、下記に詳しく説明していますのでそちらを参照してください。
メンテナンス
砂利は、風や人・車などの動きにより減っていきます。厚みがなくなると水はけ効果・防草シートの耐久性にも影響ができます。砂利は適宜足して防草シートが露出しないように気をつけましょう。防草シートが捲れたり、破れたりした場合には、専用の粘着テープで止めたりピンを打ち直す必要もあります。ひどくなる前にメンテナンスすることで、張り替えの手間が防げます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。防草シートと砂利の組み合わせは、防草シートの耐久性をUPし、水はけもよく、おしゃれに庭を変えることもできます。
ネットでは砂利はさまざまな色・形がありサンプルなどでいくつか取り寄せることもできます。ホームセンターなどでもいろいろな種類が販売されてDIYされている方もたくさんいますので、ぜひチャレンジしてみてください。
農家webには、このほかにも防草や除草についての記事が多くあります
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