オーレック(OREC)の自走式草刈機は国内の40%以上のシェアを誇っており、多くのメーカーにOEM供給しています。この記事では、オーレックの自走式草刈機について、その種類や特徴、性能についてわかりやすく説明します。
オーレックの自走式草刈機の種類
自走式草刈機は、手押し式草刈機、自走式モアとも呼ばれ、ハンドルに力を入れることなく前で、自走して草を刈る機械です。エンジン式がほとんどで、一部電動式もあります。
オーレックの自走式草刈機はその使い方や性能によって7種類に大きくわかれています。
- スパイダーモア―(SPIDER MOWER)… 法面などの斜面でも安定して草を刈ることが可能
- ウイングモア―(WING MOWER)… 畔の上部と法面を一度に枯れる2面式
- ブルモア―(BULL MOWER) … ハンマーナイフ式で広範囲に草を粉砕
- オートモア―(AUTO MOWER) … バーナイフ式で広範囲の草を刈り取る
- カウモア―(COW MOWER)… 牧草地専用
- クワガタモア―(KUWAGATA MOWER)… 果樹園などの幹周辺用
- ウォーキングモア―(WALKING MOWER)… 刈払機に似たタイプで際刈りに向く
オーレックの自走式草刈機 種類と性能
スパイダーモア―(SPIDER MOWER)
スパイダーモアーは、畦などの斜面の上から、法面などの斜面の草を刈り取ることができる斜面草刈機です。斜面草刈機自体をスパーダ―モアーと呼ばれることもあることから、人気の定番製品であることが伺えます。
スパーダ―モアーの特徴は、4WDとスパイクタイヤで最大傾斜50度までの、傾斜地でも安定した走行が可能にしていること。また調整可能な長いハンドルと手元操作で、斜面の上から楽に草が刈れるように工夫されています。
スタンダードタイプのSP431Fの他、軽量なSP301A、プロ仕様のSP852AFの3製品あります。製品ごとの説明には斜面草刈機の記事に細かく記載していますので、こちらも参考にしてください。
ウイングモア―(WING MOWER)
ウイングモアーは、畔の上面と側面の法面を一気に刈り取ることができる、2面刈りタイプの畦用草刈機。側面(法面)があまり高さがない場合には、二面刈りタイプであれば一回で効率的に畦畔の草刈りができます。
ウイングモア―の特徴は、上部と側面が同時に刈ることができる2面刈りであること。凸凹した畦でも、安定した走りができる、特殊車輪を装備し、直進性が高く安定した走行ができるようにしていることです。
ウイングモア―のコンパクトなWM634からプロ仕様のWMC1317Fまで6製品あるので、それぞれの畦の広さや使う人などによって、選ぶことが可能です。
共立のOEM製品はオーレック製で機能は、同じです。共立の畦草刈機の記事に、それぞれの製品ごとの詳しい説明がありますのでそちらも参考にしてください。
ブルモア―(BULL MOWER)
ブルモアーは、ハンマーナイフ式の自走式草刈機です。刃の駆動には横回転の「ロータリナイフ式」と縦回転の「ハンマーナイフ式」があります。
ロータリーナイフ式は、刈払機と同様に地面と水平な刃が回転して草を刈るのに対し、ハンマーナイフモアは多くの刃が縦方向に回転して、細かく草を粉砕します。パワフルで草丈の高い草や硬い草にも強いため、休耕地などで活躍します。
小型で女性でも使いやすい軽量タイプのHR402から背丈ほどの草まで刈り取ることができるHR805、傾斜や軟弱地に強いクローラータイプ、HSTモデル、ラクにエンジン始動できるセルスタートモデルなど種類も豊富です。(13製品:2023年1月現在)
オートモア―(AUTO MOWER)
オートモア―は歩行用のロータリーモア―。3輪タイプで広い刈幅で、平坦な果樹園などに向いている自走式草刈機です。
オートモアーの特徴は、3輪なので旋回が容易で小回りがきくこと。刈刃はバーナイフで、幅広い刈幅。前進・後進の切り替えが走行しながらレバー一つで切り替えすることができるので、幹回りなどの草刈りに便利な機能が充実しています。
刈幅600㎜のAM63AX/AM63BX、刈幅700㎜のAM74BX、シリーズ最高パワーで、サイドクラッチ式の刈幅800㎜のAM81Xの3製品があります。この他3輪タイプには、後進ギアのないシャトルモアー「SH51X」もあります。
クワガタモア―(KUWAGATA MOWER)
クワガタモア―は、機体前方の2つのディスクで幹や支柱などを挟みこんで草を刈り取る、業界初の自走式草刈機。まるでクワガタの頭のように挟んで草を刈り取ることができます。
刈刃は、樹脂刃とナイロンコードを併用しているので、幹が傷つきにくい仕様になっています。両方のディスクの開閉は樹径350mm以可で、太い幹や、細い支柱まで対応可能です。走行は前進2段、後進2段。オートモア―と同様に前進・後進の切り替えが走行しながらレバー一つで切り替えすることができるワンタッチバック機能付き。
ウォーキングモア―(WALKING MOWER)
ウォーキングモア―は、自走式の刈払機。コンパクトな2輪タイプの機体の先端部分に刈取部分があり、左右に角度調整することができます。
刈払機のように、手軽に、隅々まで草刈りをすることが可能で、自走式なので、重さを感じることなく楽に草刈りをすることができる、新しい自走式草刈機です。
刈刃がバリカンがセットされているのJB-30KLと、市販のナイロンコードカッターやチップソーが使えるJB-30KLがあります。27kgと軽量なので取り回しがしやすく、レバーを握るだけで前進・後進するので誰でも簡単に使えます。
カウモア―(COW MOWER)
カウモア―は、牧草刈専用の自走式草刈機です。刈刃はフリーナイフ3枚で刈後がきれい、刈幅880㎜とワイドで牧草刈が容易にできます。またアタッチメントをつけることによりソルゴの刈り取りも楽に行えます。
まとめ
オートレックの自走式草刈機は種類が多いので、刈りたい場所にあった草刈機を探すことができます。刈払機での草刈りはかなりの労力を使います。振動があるのは刈払機と同じですが、重さを感じない分、刈払機よりも約1/2軽労化し、腰への負担もなくなり、長時間の作業を可能にします。
オーレックの他にもクボタ、ヤンマー、ホンダなども自走式草刈機を販売しています。おすすめの自走式草刈機の記事もあります。
また自走式草刈機には、ゴーカートのように草刈機本体にのって、草を刈ることができる乗用草刈機もあります。オーレックの乗用草刈機については、下記の記事をご覧ください。