除草剤の希釈倍率は、薬量と水量を基に計算します。希釈倍率表や希釈計算ツールを利用すると便利です。ここでは希釈計算に便利な表やツール、アプリを紹介します。
除草剤の希釈倍率
まずは、除草剤のラベルを見てみましょう。下記はラウンドアップマックスロードの適用表ですが、希釈倍率の記載がなくて、代わりに薬量と希釈水量が書いてあります。これは作物への薬害を防ぐために、面積あたりの薬剤使用量が重要だからです。
例えば上記の場合ですと、果樹類の畑で、1年生雑草に除草剤をまきたい場合、薬量が10aあたり、200~500ml、 希釈水量は通常散布で50~100ℓと書かれています。希釈倍率を求めるのは簡単で、希釈水量から薬剤使用量を割るだけです。100倍~500倍で散布できることがわかります。大抵の場合は一番高濃度(100倍)で散布します。100倍で散布した場合は、10aあたり50ℓまでしか散布できません。
- 水量50ℓ(50,000ml)÷薬量500ml=希釈倍率100倍
- 水量100ℓ(100,000ml)÷薬量200ml=希釈倍率500倍
除草剤希釈倍率表
除草剤でよく使われる、薬液量と希釈水量の希釈倍率を求めた早見表です。一年草ほど倍率は高く、多年性の雑草や根がやっかいなスギナやドクダミなどの多年生雑草はさらに高濃度で散布します。
薬量 | 希釈水量50ℓ | 希釈水量100ℓ |
---|---|---|
100ml | 500倍 | 1000倍 |
200ml | 250倍 | 500倍 |
300ml | 167倍 | 333倍 |
400ml | 125倍 | 250倍 |
500ml | 100倍 | 200倍 |
1000ml | 50倍 | 100倍 |
1500ml | 33倍 | 67倍 |
2000ml | 25倍 | 50倍 |
除草剤希釈表
除草剤は、グリホサート系は25倍~100倍、バスタなどのグリホシネート系は100倍~200倍程度に希釈して使われることが多いです。散布する散布機(噴霧器)やジョウロにどれぐらいの量がはいるのか確かめて散布しましょう。
タンク容量 | 25倍希釈 薬液量 | 50倍希釈 薬液量 | 100倍希釈 薬液量 | 150倍希釈 薬液量 | 200倍希釈 薬液量 |
---|---|---|---|---|---|
1ℓ | 40ml | 20ml | 10ml | 7ml | 5ml |
2ℓ | 80ml | 40ml | 20ml | 13ml | 15ml |
4ℓ | 160ml | 80ml | 40ml | 27ml | 20ml |
6ℓ | 240ml | 120ml | 60ml | 40ml | 30ml |
8ℓ | 320ml | 160ml | 80ml | 53ml | 40ml |
10ℓ | 400ml | 200ml | 100ml | 67ml | 50ml |
希釈計算式
希釈倍率がわかったら、は大体10a(アール)の使用面積をベースに「希釈水量」が記載されているので、まずは使用する圃場(場所)の面積を特定しましょう。
単位が坪の場合は、『10a = 約300坪』『1坪 =約3㎡』なので、参考にしてみてください。(畝の場合は、1畝 = 約1a(アール)、1ha(ヘクタール)は100a(アール)です。)農家などでなければ、10aといわれても…かもしれません。1a(アール)は10m × 10m=100㎡です。
使用面積が出ると、散布する液量が決まります。散布する液量に必要な農薬の量を計算して、水に溶かします。
例えば、500坪の圃場に300L / 10a の散布量、希釈倍率500倍の農薬を散布する場合、必要な薬量は以下のようになります。
しかし、このような計算を毎回、電卓をたたいて行うのは大変です。そんな方のために、必要な薬剤の量を自動で計算するツールもありますのでそちらが便利です。