他の除草剤でも使える?
ラウンドノズルは、ラウンドアップマックスロード用に作られたノズルですが他の除草剤にも使えるのでしょうか。
ラウンドノズル100・50・25は、他のグリホサート系の除草剤は散布可能です。少量散布の適用があればサンフーロンなどのジェネリック製品にも使えます。
ラウンドノズルLV25・ラウンドノズルULV5については、他の除草剤に超少量散布の適用がないため使うことができません。
バスタやザクサなどにも専用のノズルがありますが、これは除草剤の必要な散布量が違うから。吸収移行型のグリホサートより接触型のバスタやザクサなどのノズルの方が、薬液の噴出量が多いから。それぞれにあったノズルを使うことで効率的に散布することができます。
ラウンドアップ用ノズル
まずはラウンドアップ用のノズルについて説明しましょう。現在ラウンドアップ用のノズルは大きく分けて2種類です。
ラウンドノズル100・50・25
ラウンドノズルは、少ない水で広い面積に散布するラウンドアップマックスロード用のノズルで、少量散布(25ℓ/10a)が可能なノズルです。空気を含ませて泡状になって出てくるため、ドリフトが少なくまた、散布跡が白く残るので、散布のムラや散布もれを防ぎます。
それぞれ人力用と動力用があり、動力用には2,3,4,5,6頭口が、他にブーム用があります。また1頭口用には透明なカバー「みえ~るカバー」があります。
ラウンドアップノズル100・50・25の数字の違いは、散布薬液量の違いを示しています。例えば、ラウンドノズル25の場合、面積10アールあたり25ℓの散布水量で除草ができます。
ラウンドノズルLV25
ラウンドアップLV25は、ラウンドアップノズルと同様に少量散布(25ℓ/10a)が可能なノズルです。空気を含ませて泡状になって出てくるため、ドリフトが少なくまた、散布跡が白く残るので、散布のムラや散布もれを防ぎます。
ラウンドアップLV25はさらに、10a当たりの散布時間を従来の半分に(10aあたり約30分)することを可能にしたノズルです。動力用とバッテリー用があります。
ラウンドノズルULV5
ラウンドアップULV5は、今まで少量散布より少ない超少量散布ができるノズルです。高濃度の10倍液の高濃度ができ、わずか水5ℓ/10aの少水量散布が可能になりました。今までと同じ面積を散布する場合は、背負う水量が軽くなり、広い範囲を散布する場合に希釈の手間なども防ぐことができ、除草作業の大幅な省力化が図れます。
超少量散布は現在ラウンドアップマックスロードにしかないため、ラウンドアップマックスロード専用のノズルです。
他のノズルとの違い
ノズルには様々な種類があり、農薬の特性によってうまく使い分けることが重要です。農業に利用されるノズルには、主に以下のような種類があります。
ノズルの種類 | 特徴 | 適する農薬のタイプ |
霧なしノズル | 噴射するときに空気を吸い込んで霧状になるのを防ぎ、風による飛散を防ぐことができるノズルです。噴霧する薬液の粒状が大きく、狙ったものに散布でき、ドリフトしにくいのが特徴です。別名「泡ノズル」とも呼ばれます。 | 除草剤 |
広角ノズル | いくつかの穴が空いているノズルで、噴射する薬液が衝突して、薬液の粒状が細かく、扇状に噴出されます。少ない薬液で幅広い範囲を散布できる特徴があります。 | 殺虫剤 殺菌剤 |
リング状ノズル | リングに何個かのノズルがついたタイプで、立体状に薬液が散布される特徴があります。 | 果樹園での 殺虫剤 殺菌剤 |
鉄砲型ノズル | 遠くに薬液を飛ばすことができるノズルで、穴が一つのものから複数のもののタイプがあります。畦畔から水田に薬液を飛ばしたい時、立木、高木に散布する場合などに使用されます。 | 水田、果樹園での 殺虫剤 殺菌剤 |
除草剤には、狙った雑草に散布できる「霧なしノズル」がおすすめです。霧ありノズルでも散布防止カバーや噴射器の圧力をあげすぎないようにして散布することは可能ですが、できれば専用のノズルがあるとよいでしょう。