スギナの特性
スギナを除草するには、まずスギナの特性を知っておきましょう。スギナはトクサ科の多年草でシダ植物に属します。シダ植物は、タネではなく胞子で増えます。春になるとツクシが顔をだし、ツクシが枯れた後に芽を出します。
スギナの胞子はツクシの頭の部分に含まれています。また胞子以外にも地下茎でも繁殖します。この地下茎がやっかいで、引き抜いても地下茎の一部が残ってしまい、そこから繁殖してしまうのです。また多年草なので、寒くなると地上部は枯れますが、根っこは生きているため、また春になると芽をだします。
除草剤の種類
除草剤には大きく分けて、生長した茎葉に散布して枯らす「茎葉処理剤」と発芽直後に枯死させる「土壌処理剤」があります。スギナが大きくなっている場合は、「茎葉処理剤」を散布します。茎葉処理剤は、さらに地上部の葉茎だけを枯らすグルホシネート系などの除草剤と、地下の根や地下茎まで枯らす効果のあるグリホサート系の除草剤があります。
スギナは、地上茎がやっかいな雑草ですので、グリホサート系の除草剤がおすすめです。
家庭用 おすすめ除草剤
除草剤は水で薄めて使う希釈タイプと、すでに希釈されている除草剤があります。除草する範囲がそれほど広くなければ、希釈されたものが便利。容器の口が、シャワー上になっているのでそのままつかうことができます。
3位 アイリスオーヤマ除草剤 速効除草剤
アミノ酸系と速効性のあるMCPAをダブル配合した除草剤です。有効成分は、グリホサートイソプロピルアミン塩 0.85%、MCPAイソプロピルアミン塩 0.175%で、希釈済みなのでそのまま使えます。農薬登録されていないため、畑や山林など農耕地には使えません。何といっても価格が安い(2ℓ880円:Amazon)のが魅力。
2位 ラウンドアップマックスロードALⅡ
グリホサート系の除草剤で圧倒的なシェアをもっているラウンドアップマックスロード。商品名の後ろにALがついているのは希釈済みでそのまま散布できるのが特徴。AL剤も3種類あり、速効性が不要であればAL剤でもよいでしょう。ALⅡ成分はグリホサートカリウム塩 0.96%に速効性のあるペラルゴン酸カリウム塩を配合しています。
グリホサート系の除草剤は、散布するときには散布から6時間以内に雨が降ると、効果が薄れる可能性がありますが、ラウンドアップマックスロードに含まれている、グリホサートカリウム塩の場合は散布後1時間で効果に影響を及ぼさないとされています。グリホサートの含有量も多く、効果も間違いなしですが、価格が他の製品に比べ割高(2ℓ1,920円:Amason)のため2位としました。
1位 カダン除草王シリーズ ザッソージエース ストレートタイプ
フマキラーのザッソージエースストレートタイプは成分が、ラウンドアップマックスロードと同じグリホサートカリウム塩0.86%。散布後の雨に強く、朝露にも強いのが特徴です。ただし速効性の成分がはいっていないため少し効果に時間がかかります。樹木類に登録があるため、山林などの農耕地でも使用可能です。価格もお手頃です。(2ℓ1,065円:Amazon)ほどです。
農耕地用 おすすめ除草剤
畑などの農耕地には、農薬登録された除草剤でなければなりません。農耕地用の除草剤をつかわないと、農薬取締法違反となり罰せられますので気をつけましょう。これは農家だけでなく家庭菜園などにも適用されます。
農地などでは、コスパのいい希釈して使うタイプがおすすめです。
3位 ラウンドアップマックスロード
最もメジャーなグリホサート系の除草剤(液剤)です。成分は、グリホサートカリウム塩で、グリホサートイソプロピルアミン塩のサンフーロンやエイトアップなどよりも、散布後の雨に強く、雨が降っても効果が持続しやすい特性があります。
価格は割高ですが、ラウンドアップマックスロードは専用ノズル(ラウンドノズルULV5)を使うと、超少量散布ができるのが特徴。通常10aあたり、100ℓの水で散布するところ、少量散布は1/4程度25ℓ、超少量散布は5ℓの水と1/20まで減らせることができます。水量が減っても、薬剤の量はかわらないので除草剤の節約にはなりません。大量に除草剤を散布する農家にとっては、希釈の手間や、運搬、散布などの労力を軽減することができます。
1位 サンフーロン・エイトアップ
初代ラウンドアップのジェネリック製品のサンフーロンとエイトアップを同率1位としました。ジェネリック製品のため、価格が安価で経済的に使えます。農家などでは展着剤や尿素などを混ぜて、農薬の効果を高めています。尿素は安価なうえ、速効性や農薬浸達性を高める効果が期待できるためおすすめです。有効成分はグリホサートイソプロピルアミノ酸41%です。
芝生に使えるおすすめ除草剤
芝生の上で、芝生を枯らさず、スギナを枯らしたい場合は、選択制除草剤がおすすめです。
3位 MCPP液剤
芝生用除草剤 MCPP液剤は、丸和バイオケミカル、理研グリーンが販売している、褐色澄明水溶性液体の芝生用除草剤です。成分は、メコプロップ(MCPP)で、メコプロップ(MCPP)は、オーキシン型の植物ホルモン作用を有し、植物ホルモン作用を攪乱することによる細胞分裂異常により除草活性を有するフェノキシ酸系除草剤になります。キク科には効果が劣ります。
2位 グリーンアージラン液剤
石原バイオサイエンスが販売している、茎葉処理剤です。日本芝(高麗芝(コウライシバ)、野芝など)で使える葉茎処理剤で、成分はアシュラムです。芝の生育にとって有害なメヒシバやスズメノカタビラ(生育中)を防除することができ、生育中の広葉雑草にも高い効果:特にキク科雑草(ヒメジョオン、アレチノギクなど)に有効です。
1位 2,4-D「石原」アミン塩(24d)
2,4-D「石原」アミン塩は、石原バイオサイエンス(株)が販売している、茶褐色液体色)の選択制除草剤です。成分は2,4PAジメチルアミン塩49.5%で、人畜毒性、環境影響が少なく、ホルモン・吸収移行型の茎葉処理剤です。オーキシン様の作用をもち,雑草の茎葉や根から吸収され,体内の植物ホルモンバランスを攪乱させることで生理的な障害を与え,茎葉を捻転(よじれ)させるなどののちに枯死させます。
広葉雑草によく効き、イネ科雑草には効果が弱いこと、日本芝だけでなく、センチピードグラスに対しても安全性が高く、養生中の雑草管理にも使えるのが特徴です。