繁殖力の高いドクダミは、春になると芽吹き、気が付いたときにはあっという間に広がってしまいます。除草したいと考える人には厄介な雑草です。
最近、重曹に除草効果があるのではないかと話題になっています。この記事では、ドクダミの除草に重曹は使うことができるのか、またその有効性について説明します。
ドクダミについて
まずドクダミを除草するには、ドクダミの特性について知っておきましょう。ドクダミは、多年草なため、寒くなると地上部の茎や葉が枯れ、春になるとまた芽吹いて成長します、他の雑草が生えなくなるくらい高い繁殖力を持ち、ちぎれた一部の地下茎からでも繁殖します。
地下茎を伸ばして地中に根がはびこってしまうため、引っこ抜いても、地下茎の一部は地中に残存し、またそこから繁殖するため、本質的な駆除にはなりません。
ドクダミに重曹は有効か
ドクダミの除草に重曹は有効なのでしょうか。結論から言うと、除草効果はあるが市販の除草剤のような雑草を駆除する程の効果は期待できないです。
重曹の主成分であるナトリウムは、多量に吸収されると植物に害を及ぼす(細胞壊死の進行、また気孔からの水分蒸発を促進させて雑草を枯死させる)ので、ある程度の除草、雑草抑制効果があります。しかしながらそれは、雑草が傷つけられた茎、葉から多量に浸透、吸収した場合で、通常の散布では雑草そのものを完全に枯らす程の威力はありません。
家庭で鎌などをつかって雑草を傷つけてから重曹水をまくなどの方法が、効果的と書かれているサイトも見かけますが、実際に根を枯らす効果は期待できないでしょう。
ドクダミの除草剤
ドクダミを根こそぎ駆除したいとなると、やはり除草剤の使用が欠かせません。除草剤を使わず、家にあるもので除草したいのであれば、お酢やクエン酸は重曹より除草効果があります。
しかし、酢やクエン酸には表面の茎や葉を枯らす効果はありますが、根を枯らす効果はありません。根を枯らすには土壌処理剤と呼ばれる除草剤を使いましょう。
酢
お酢は強烈な酸性で、その酸の力でかけた場所の植物を枯らすことができるのです。食酢は農薬取締法により安全性が認められた特定防除資材(特定農薬)で、自由に使用が可能で、人体にも安全です。
酸の力でどんな植物でも枯れます。このため、枯らしたくない植物に飛散しないよう注意してください。注意すべきは、散布された部分のみに効果が出るということです。地中の根や地下茎まで吸引して枯らすことはできません。
使い方は、簡単です。食酢をスプレーボトルなどに入れてドクダミにかけるだけ。ただし酢は臭いがきついので近隣の方に迷惑のかからないようにしましょう。酢をつかった除草剤も販売されています。ダイソーにも酢を使った除草剤は販売されています。
クエン酸
掃除などにも使われるクエン酸、家にある方もおおいのではないでしょうか。クエン酸も酢と同様に酸の力で、植物を枯らすことができます。このため、枯らしたくない植物に飛散しないよう注意してください。注意すべきは、散布された部分のみに効果が出るということです。地中の根や地下茎まで吸引して枯らすことはできません。
クエン酸を使う場合は、5~10%程度の濃度希釈してスプレーボトルなどにいれドクダミにかけます。
除草剤
除草剤は簡単には、土表面に散布して雑草の発芽を抑制したり、発芽直後に枯死させる「土壌処理剤」と、すでに伸びている雑草の葉や茎に直接かけて枯らしてしまう「茎葉処理剤」の2パターンがあります。
ドクダミは地下茎が厄介で、地下部をしっかりと枯らすことが重要なので、地下部の根や地下茎まで効果が効いて全てを枯らす、グリホサート系の葉茎処理剤がおすすめです。グリホサート系の除草剤には、「ラウンドアップマックスロード 」や「サンフーロン」などがあります。
除草剤をつかったドクダミの除草については、詳しい記事がありますのでそちらも参考にしてください。
ドクダミの有効活用
ドクダミは、昔から優秀な薬草として、ゲンノショウコ、センブリと共に日本の三大民間薬の一つに数えられていて、欧米でも東洋のハーブとして人気があります。
ドクダミには利尿効果があるため、葉を乾燥させてドクダミ茶にするとむくみ解消になります。また夏には白いかわいらしい花をつけます。繁殖力を生かして、グランドカバーにする人もいます。