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サボテン

ミニサボテンの育て方 季節ごとの栽培方法や水やりのポイント!

サボテン

100円ショップや、インテリアショップでも見かけることの多いミニサボテンですが、実は季節ごとに育て方がことなります。この記事ではミニサボテンの育て方について初心者の方でもわかりやすく説明します。

ミニサボテンの育て方 年間スケジュール

ミニサボテンの年間スケジュール
  • 冬の休眠期から覚めた3月から4月は、植え替えの適期です。鉢底から根が出ている場合は、この頃に植え替えをすると失敗しにくいでしょう。
    肥料は、植え替え時に元肥を施しましょう。植え替えしない場合は、この時期に肥料を与えると元気に大きく育ちます。

    暖かくなったら、屋外で日光に当てます。水やりは、休眠期から生育期に入りますので土の表土が乾いたら、鉢底から水がでるまで与えます。

  • 真夏の直射日光は苦手ですので、葉焼けしないよう半日陰で管理しましょう。日本の夏は多湿ですので、風通しの良い場所で株を蒸らさないように注意します。

    水やりは10日に1度霧吹きで株全体に水を与える「葉水」で与えます。時間は日中に水やりをすると株が蒸れる恐れがあるので、夕方に株を少し冷やしてあげます。

  • 9月頃になれば、植え替えも可能です。水やりも春と同様に、鉢底から水がでるまで与えます。しかしここから冬の休眠期に向かうので、生育期より頻度を減らします。

    秋からは肥料は必要ありません。霜が降りる前に室内で管理します。暖かい昼間は日光に当ててあげましょう。

  • 休眠期です。成長が止まりますので肥料は与えてはいけません。「葉水」を20日に1度ぐらいの頻度で行い株全体を湿らせます。気温が上がる暖かい午前中に行いましょう。

ミニサボテンとは

園芸分類サボテン、ミニサボテン、多肉植物
学名Cactaceae
原産地南北アメリカ
草丈・樹高種類によってことなる
耐寒性等耐寒性 やや弱い 耐暑性 強い
花言葉「枯れない愛」「燃える心」「偉大」「あたたかい心」

ミニサボテンの特徴

ミニサボテンとは、園芸上小さなサボテンや幼い苗をミニサボテンと呼んで販売されていることが多いです。サボテンは、小さな茎節が子吹きして容易に増やすことができる品種が多いため、小さなサボテンがたくさんあります。

100均でもよく見かけます。しかし大きくならない品種ではありませんので購入するときにはきをつけてください。

ミニサボテンの種類(原種・品種)

ミニサボテンは、購入したときには小さくても、生長すると最大で1cmにしかならない小型種から、高さ20mにまでなる大型種まであり花が咲く品種などがあります。

サボテンの品種は多くありますが、その形から「木の葉サボテン」「柱サボテン」「ウチワサボテン」「球サボテン」の4つに大きく分かれることができます。このほか、強針類や有星類もミニサボテンとしては人気があります。

サボテンの形別の特徴と品種については、記事がありますので興味のある方は、読んでみてください。

ミニサボテンの育て方

栽培環境・水やり

ミニサボテンは、日当たりの良い風通しの良い場所を好みます。できれば生育期の春から梅雨までは、屋外の日の当たる場所で屋外で管理しましょう。ミニサボテンをオフィスの机などに置いたり、室内で育てるときも、4時間以上は日の当たる窓辺に置き、ベランダや庭など屋外にも定期的に出してあげると元気に育ちます。

サボテンは、サボテンは葉の代わりに茎で光合成をおこなっています。日光不足になるとひょろひょろと先端が細くなったりして徒長してしまい、弱って枯れる原因ともなります。

梅雨明け後の真夏の直射日光は、葉焼けの原因にもなりますので半日日に当てたら、午後は軒下などの日陰に移動する。もしくは寒冷紗などで遮光して半日陰で管理します。

ミニサボテンは元々メキシコなど温暖な地域に生息しているため、耐寒性は強くありません。霜の降りる前には室内で管理してください。特に冬場は夜窓辺に置いておくと気温が下がり寒くなります。置き場は温度が5℃以下にならない場所で管理すれば冬越しは可能です。

サボテンは、乾燥した過酷な環境を生き抜くために、根や茎、葉などを肉厚にして水分を蓄えるようになっています。かといって水やりの必要性がないわけではありません。

水やりのポイントは、生育期と休眠期で緩急をつけた水やりをすることです。サボテンは多肉植物の夏型なので、基本的には生育期の3月〜9月は、表土が乾いたタイミングで水をやり、休眠期にはいる10月〜2月は水は徐々に水を減らし、冬は断水気味にします。土が乾いているかどうかわからないときには串をさして確かめることもできます。

乾燥した場所で育つサボテンは、水の上げすぎは根腐れの原因ともなりますので、水やりは注意が必要です。

用土

一般の観葉植物では、鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土を基本用土として、ピートモス、バーミキュライト、パーライトやココヤシチップといった改良用の土を基本用土にプラスして使います。

しかし、多肉植物は休眠を伴うものが多く、休眠中の多肉植物は、根もほとんど給水しないので、根腐れを防ぐために鉢土を完全に乾燥させる必要があります。このため、一般の観葉植物と異なり、赤玉6・腐葉土2・川砂2の割合がおすすめです。パーラライトや砂土などもブレンドしても排水性のよい、水はけのよい土ができます。市販のサボテンや多肉用の培養土も便利です。

市販の培養土を使う場合でも、鉢底にゴロ土や、軽石などの鉢底石を入れてから培養土を

市販のサボテンの土には、鉢底に穴が開いていないガラスの器などを使用する場合に、水を入れると固められて、余分な水を上から簡単に排出できるものなどもあります。

サボテンは水栽培(水耕栽培)や、土を用いず、ハイドロコーン・ハイドロボールやゼオライトなどの保水性、吸水性のある用土(倍土)使ったハイドロカルチャーでも育てることができます。

上記の素材はいずれも一定の保水力のある素材なので、正しく追肥することで、観葉植物をしっかりと生育することができます。

肥料

砂漠などの栄養の少ない土でも育つサボテンですが、肥料を肥すことで大きく丈夫に育ちます。

サボテンなどの多肉植物は、元肥は植え付け、植え替え時に行います。 植木鉢などで栽培する場合は、元肥をしっかりと施し、適期に追肥を行っていきます。追肥はサボテンは3月〜9月の生育期は肥料が必要です。元肥の緩効性肥料は、ハイポネックス マグァンプKなどがおすすめです。大粒のものから小粒のものまでありますので、品種に合わせた大きさをつかってください。

  • 液体肥料の場合は、原液をラベルなどに記載されている希釈率から更に2倍程度に薄めて、月1〜3回のペースで施肥します。
  • 固形肥料の場合は、ラベルなどに記載されている使用目安量の半分程度の量を、1ヶ月〜2ヶ月に1回程度施肥します(頻度は使う肥料のラベルの説明に合わせると良いでしょう)。

休眠期は絶対に肥料をやらないようにしてください。肥料やけを起こし、枯れる原因になります。

サボテンの肥料については、詳しい記事がありますので、興味のある方はご覧ください。

植え付け・植え替え

園芸店などで購入してきた苗の鉢は、ポットのままではうまく成長できません。またインテリアに合わせて、素焼き鉢や、陶器やグラスなどにも植え替えすることもできます。またミニサボテンが病気で根元から腐ってしまったときは、すぐに植え替えが必要です。

またミニサボテンは生長に合わせて、1年~2年に一度、植え替えをしましょう。時期は4月頃に、一回り大きな鉢に移し替えます。根から土を落とし、傷んだ根っこや根腐れを起こしているものは、根元から切り取ります。根を半分ほど切り取り4日ほど日陰で乾かしてから、新しい用土に植え付けます。

ミニサボテンは、棘が柔らかく見えるものもありますが、小さな鋭い棘がありチクチクと傷みます。ピンセットなどを使って植え替えしてください。

ミニサボテンの植え替えについては、詳しい記事がありますのでそちらもご覧ください。

寄せ植え

ミニサボテンは、小さなサボテン同士や多肉植物との寄せ植えをして楽しむことができます。最近は通販などでアソートとしてミニサボテンを販売しているところもあるので、寄せ植えとしても最適です。

寄せ植えは植え替えの一種ですので、基本は植え替えのやり方で行ってください。多肉植物と寄せ植えする場合には、性質の似たものを組み合わせましょう。例えば変わった肉質で人気のメセンの仲間は多肉植物の冬型ですので、一緒に育てるのは難しくなります。

最近はフェイクグリーンの多肉植物などもありますので、リトルアニマルのフィギアなどをアクセントとしてジオラマなどを作るのも人気があります。

寄せ植えの鉢には、バケツやブリキ缶、セメントポット、ガラス容器など水やりを工夫すればどんな器にでも寄せ植えすることが可能ですが、管理が心配な人は素焼きの鉢など通気性のよいものがよいでしょう。

剪定(胴切り)

病気や伸びすぎたミニサボテンは、「胴切り」とよばれる、サボテンを大きくカットする剪定を行います。

時期は植え替え時と同じ3月から4月に行いましょう。できれば午前中の晴れた日がおすすめです。切り方は、よく切れるカッターなどの刃物で傷んだ部分や、カットしたい部分を水平になるようにカットするだけです。

健康な胴切りした上部で、ミニサボテンを増やすこともできます。カットした断面は両方ともよく乾燥させてください。病気を防ぐことができます。

ふやし方

ミニサボテンは、種まきや、胴切りと、親株から子株を株分けして挿し木(挿し芽)で増やすことができます。また健康なサボテンを台木にして接ぎ木で増やすこともできます。

小さなかわいいサボテンといえば、日本の改良種の「緋牡丹」は一大ブームを起こした赤い斑のサボテンですが、全斑のため継ぎ木でなければ生長できません。接ぎ木の台木には柱サボテンの竜神木や三角柱がよく使われます。

接ぎ木は、養分や水分の通り道である繊管束が合わないとうまくいかないので、挿し木や胴切りより、難易度が高い方法です。時期は春か秋がよいですが、春は生育期の直前ですので、難易度の高い接ぎ木には春が最適です。

接ぎ木にチャレンジしたいは下記を参考にしてください。

①柱サボテンの台木を、上から2~3㎝のところで水平にカッターやナイフでカットします。

②カットした下の柱サボテン(台木)の切り口の周辺が斜めになるように肩口を切ります。

③つなげたいサボテン(穂木)を株の下側を水平にカットし、切断面の周辺を斜めにきります。

④③の穂木を、②の台木に乗せます。このときに繊維束ができるだけ合うようにします。繊維束は株の切り口かの中心から同心円状にならんでいるので、中心が合うように合わせましょう。台木と穂木の太さが違うと、台木の繊維束の中に穂木の繊維束が入ってしまう場合もありますが、そのときは一か所でも合うように合わせましょう。

④穂木を台木に乗せたら、動かないように糸やテープで固定します。この時にはあまりきつく縛りすぎて接着面がつぶれてしまわないように注意します。

⑤乾燥した半日陰に置きましょう。1週間程度で接地面が付き始めます。接着しているようなら糸やテープを外しましょう。土が乾燥しているようなら水やりをしましょう。その時には接地面に水が当たらないように注意が必要です。その後は通常の環境において育てていきます。

挿し木は胴切りした茎や、サボテンの茎から生えた子株を使って、増やす方法です。種まきや挿し木での増やし方は、サボテンの増やし方の記事にありますので参考にしてください。

病害虫

ミニサボテンは、湿度の多い場所に置いておくと、立ち枯れ病や根腐れ病、黒斑病などにかかったり、アブラムシカイガラムシなどの害虫が原因ですす病などを発生することがあります。

予防には、湿気の少ない風とおしの良い場所に置いてあげましょう。もし病気にかかったら、変色した部分を切り取る胴切りをしましょう。

カイガラムシ・コナカイガラムシ・ハダニ・アブラムシ、ネジラミ、ワタムシ、ヨトウムシなどの害虫が発生する恐れがあります。梅雨にはナメクジが発生する恐れもあります。それぞれの害虫によって対応は異なりますが、見つけたら早めに取り除いてあげましょう。殺虫殺菌剤なども有効です。

まとめ

ミニサボテンとひと口にいっても、その品種はさまざまで、生長して大きくなる柱サボテンや、ウチワサボテン、また花を咲かせるマミラニアや紅小町など 、手に入れやすく人気のあるサボテンがたくさんあります。

ミニサボテンを手に入れたら、そのサボテンの名前を図鑑などで調べてみてください。それぞれの特徴や今後の生長の様子などを知ることができます。園芸店であれば店員さんに聞いてみてください。農家webには品種別の記事もあるので、そちらも参考にしてください。

執筆者・監修者情報
執筆者・監修者

農家web編集部のメンバーが「農業者による農業者のための情報サイト」をコンセプトに、農業に関するあらゆる情報を丁寧にまとめてお届けしていきます。
編集部のメンバーは皆、実際に農業に携わりながら情報をまとめています。農学を極め樹木医の資格を持つ者、法人の経営・財務管理に長けている者、大規模農場の営農経験者などバラエティに富んだメンバーで構成されています。他にも農機具やスマート農業機器、ITなどのスキルも兼ね備えています。

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