100円ショップでも見かけることの多いウチワサボテンの苗ですが、意外と簡単に挿し木で増やすことができます。ここではウチワサボテンの増やし方について、挿し木や胴切りの方法やタネで増やす実生についても説明します。
ウチワサボテンの増やし方
多肉植物は、種まきから増やす実生、葉挿し、挿し木、株分けで増やすことができます。多肉植物の1種であるウチワサボテンは、「挿し木」と「実生」で増やすことができます。
種から育てるのは難しいので、挿し木で増やすのが簡単です。
ウチワサボテンを増やす時期
ウチワサボテンの挿し木の時期は、生育が盛んな3月から4月もしくは、9月~10月が適期です。できれば晴れた午前中に行いましょう。サボテンは多湿が苦手なため、湿度の高い梅雨時や雨の多い時、また真夏は避けた方がよいでしょう。
種から育てる場合は、種をまく時期は、5月から6月、気温が20℃から30℃のころが適期です
ウチワサボテンの挿し木の種類について
ウチワサボテンは、生長が早く繁殖力も高い品種が多いので茎からどんどん新芽が出てきて子株ができます。その子株を挿し木にして増やすのが、一番手軽に行えます。また胴切りはサボテンの一部を切り取る胴切りをしたサボテンを土に埋め込む方法と、切った一片を横たえて増やす方法もあります。
挿し木の種類と時期
多肉植物は春秋型、夏型、冬型の3タイプに別れ、それぞれ生育期と休眠期が異なります。サボテンは、ほとんどが「夏型」に 該当します。夏型は夏に盛んに生育し、春と秋はゆっくり生育し、冬は休眠します。
ウチワサボテンの挿し木の時期は、生育が盛んな3月から4月もしくは、9月~10月が適期です。できれば晴れた午前中に行いましょう。サボテンは多湿が苦手なため、湿度の高い梅雨時や雨の多い時、また真夏は避けた方がよいでしょう。
ウチワサボテンは、生長が早く繁殖力も高い品種が多いので茎からどんどん新芽が出てきて子株ができます。その子株を挿し木にして増やすのが、一番手軽に行えます。また胴切りは柱サボテンのように胴切りしたサボテンを土に埋め込む方法と、切った一片を横たえて増やす方法もあります。
子株を使った挿し木の方法
準備するもの
- 鉢
- サボテン・多肉植物の培養土
- ピンセット
- カッター
子株の挿し木の手順
- 親株から、子吹きした小さな茎の節近くをピンセットで挟み、前後にゆっくり茎を倒して、節をはずします。ピンセットで簡単に外せない茎は、カッターで子株を切り離します。
- 切り離した子株は、半日陰において2~3日切り口を乾かします。切り口が大きいときはさらに2~3日乾かしましょう。
- 鉢に、新しい用土を入れ乾いた子株を植えつけます。
- 水やりは植え付け後、1週間から2週間後に行います。その間は半日陰に置いて根が出るのをまってから、新しい環境にならしていきます。
胴切りから始める挿し木の方法
準備するもの
- 鉢
- サボテン・多肉植物の培養土
- ピンセット
- カッター
胴切りの挿し木の手順
- 元気な株を選んで、下から半分より上の先端をカッターで横方向に切り取ります。カッターはライターなどで火であぶって消毒したものを使います。
- 切った先端は、1週間から2週間ほどしっかり乾燥させます。
- 切った先端の断面から芽が生えるので、切断面を下にして鉢に、新しい用土をいれて植えつけます。
- 水やりは植え付け後、1週間から2週間後に行います。その間は半日陰に置いて根が出るのをまってから、新しい環境にならしていきます。
胴切り(切り分け)の挿し木の手順
ウチワサボテンは、オプンティア属などの扁平ウチワサボテンは、その扁平さを生かして切り分けて増やすことができます。
- 扁平したウチワ型の茎を大きくカッターで切り取ります。傷んだ部分は除き切り分けます。切る一片の大きさは、表にも裏にも刺があるようにすることが重要です。
- 新しい鉢に、新しい用土をいれ、そのまま一片を横たえておきます。鉢が大きければ離していくつか横たえます。 土は被せません。
- トゲのある場所から芽と根が生えてきます。半日陰に置いて根が出るのを待ちましょう。水やりはそのあとで行い、新しい環境にならしていきます。
タネから育てる実生の方法
ウチワサボテンを増やすには、挿し木が簡単ですがタネからでもふやすことができます。種から育てるのは少し難しいですが、一度に多くふやすことができ、珍しい品種などに出会える可能性もあります。
- 底の浅い平鉢に小豆台の小石と川砂をいれて、等間隔になるように種をまきます。
- まき土はせず、水やりは、鉢ごと水につけて鉢底から十分吸わせる腰水で行います。その後皿の水は少なめにしておきます。
- ガラス・アクリル板・ビニール袋などで鉢を覆い、保湿しましょう。蒸れを防ぐために、割り箸などを挟むとよいです。ビニール袋の場合は、昼間は日中は外しておきます。また高温になりすぎないよう直射日光には与えないようにします。
- 10~15日位で発芽します。発芽後は少しずつ通常の環境にならして大きく育ててから植え替えます。
ウチワサボテンの挿し木の用土について
挿し木の用土
サボテンは挿し木をした後は、そのまま育てます。さし木用の土を用意する必要はありません。そのまま育てず、発根させてから、植え替えする場合は、「挿し芽・タネまき用の培養土」赤玉土中粒・バーミキュライトのどちらかを使います。
一般の観葉植物では、鉢植えの場合は、赤玉土と鹿沼土を基本用土として、ピートモス、バーミキュライト、パーライトやココヤシチップといった改良用の土を基本用土にプラスして使います。
しかし、サボテンや・多肉植物は休眠を伴うものが多く、休眠中の多肉植物は、根もほとんど給水しないので、根腐れを防ぐために鉢土を完全に乾燥させる必要があります。通気性や保水性にすぐれた土を好みます。市販のサボテンや多肉用の培養土が便利です。
自分で配合する場合は、赤玉6・腐葉土2・川砂2の割合がおすすめです。パーラライトや軽石なども混ぜても排水性のよい、水はけのよく通気性のよい土ができます。
サボテンの用土についてはおすすめの土の記事もありますので、興味のある方はお読みください。
実生の用土
種をまく「まき土」は、雑菌が入らないようによく洗い、日光消毒した無菌状態の川砂を使います。まき土用の培養土でもよいでしょう。あらかじめ殺菌剤で消毒しておくと、発芽時に菌が発生して腐敗することを防げます。まき土には肥料はいれません。
水栽培・ハイドロカルチャー
サボテンは、水栽培(水耕栽培)やハイドロカルチャーで育てることもできます。植え替え時より子株から、植え替え時より子株から、移行する場合の方が成功率が高くなります。
サボテンは水栽培(水耕栽培)や、土を用いず、ハイドロコーン・ハイドロボールやゼオライトなどの保水性、吸水性のある用土(倍土)使ったハイドロカルチャーでも育てることができます。
水栽培に興味がある方は、詳しい記事がありますので読んでみてください。
ウチワサボテンの育て方
増やしたウチワサボテンは、徐々に日当たりの良い風通しの良い場所に移して管理しましょう。ウチワサボテンは春から夏に生育し、冬に休眠します。
生育期には、水やりと肥料を与えて育てます。休眠期は肥料や水やりを控えます。ウチワサボテンの育て方については詳しい記事がありますのでそちらも参考にしてください。