サッカー場などの競技場から公園、ご家庭の庭まで、芝生はさまざまなところに植えられています。芝生の緑色は、心安らぐ空間を与えてくれます。
芝生の手入れ作業には、芝刈りや水やり、サッチ取り(サッチング)などのほかにもエアレーションという重要な作業があります。芝生のエアレーション作業は、通気性や透水性、根の張りの改善などのために必要な作業です。
エアレーションをするために必要な道具は100均(100円ショップ)などで格安に揃えることはできるのでしょうか?この記事では、100均にある芝生のエアレーションに使えそうな道具、本来のエアレーションの方法や専用の道具について解説します。
芝生のエアレーションとは
芝生のエアレーションとは、ローンスパイクやローンパンチ、ガーデンスパイクなどの芝生に穴を開ける専用の道具で地面に穴を開ける作業を指します。
エアレーションは、水やりや施肥(肥料やり)、芝刈り、サッチング(サッチ取り)と同様に重要な作業です。穴を開けると聞くと、芝生や芝生の根が傷むと思われるかもしれませんが、逆に芝生の根を張らせて長く芝生を栽培するための重要な更新作業なのです。
芝生が育つに連れて、次第に土壌が固まり、根の発育にとって悪い土壌状態となります。そのような土壌に対してエアレーション(穴あけ)をすると、密生した根茎をほぐし発根を促すとともに、通気性や透水性(通水性)などを良くなり、芝生を若返らせることができます。根から養分もきちんと吸収してくれるようになります。
目に見える効果などは正直あまりないので「本当に必要か?」と思われるかもしれませんが、長期間芝生を綺麗に保ちたい場合には、定期的に実施するほうが良いです。ただし、サッチング(サッチ取り)などと同様に労力がかかりますので、やり方や実施時期などをしっかりと覚えて無駄がないようにしましょう。
芝生は一度植えてしまうとそのあとに耕すことはできません。通常、畑などで栽培する作物は毎作、土壌を耕起し、有機物などの資材を混ぜ合わせます。その際に、空気が混ざり、土壌微生物が活性化したり、土壌を団粒構造にして通気性や保水性のバランスが取れるようになります。
しかし、芝生はそれが不可能なので、植えた後は土が締まっていく一方となります。特に芝生は人に踏まれることで踏圧がかかり、踏み固められやすいです。
踏圧がかかると、通気性や透水性(通水性)が下がり、根の発育の状態も悪くなります。最終的に芝の生長が徐々に悪くなるでしょう。
100均で売られているエアレーションに使えそうなもの
100均(100円ショップ)で売られているエアレーションに使えそうな道具はあるのでしょうか?いくつかの店舗回ってみたので、ご紹介します。
結論、100均(100円ショップ)には、ローンパンチやローンスパイクなどの芝生のエアレーションによく使われる道具は販売されていませんでした。
その中でも、芝生のエアレーションに使えそうな道具としては「マイナスドライバー」です。
マイナスドライバーは、エアレーションにも使えます。マイナスドライバーを土壌に突き刺して、少し上下左右に少し動かして穴を開けるようにすると、ローンスパイクで開けた穴のようになるでしょう。
ダイソーで販売されている「マグネット付ドライバー マイナス 5mm 100mm」は、ドライバーの軸の部分が100mm(10cm)あるので、地中深くに突き刺すことができます。
ただし、マイナスドライバーでの作業は現実的に狭いエリアしか実施できないでしょう。効率が悪く、疲れてしまいます。庭の芝生などある程度大きなエリアを管理しているのであれば、ローンパンチやローンスパイクなど専用の道具を購入することをおすすめします。
100均で売られている芝生関連のグッズ
そのほかに、100均(100円ショップ)で販売されている芝生関連のグッズについてご紹介します。
スコップ(シャベル)
芝生の管理には、スコップ(シャベル)もよく使います。主に、雑草を抜き取るときに使用します。その他にも芝生の管理など園芸で重宝するので、購入しておいても損はないです。
草抜き
ダイソーには、草抜きフォークも販売されています。草抜きフォークは、雑草を抜き取るときに使用します。芝生にも雑草がよく生えますので、必要に応じて雑草抜きを実施します。草抜きフォークも常備しておくと便利な道具だと思います。
熊手
ダイソーに売られている熊手も芝生の管理に使えます。熊手はレーキ代わりとして使うことができ、サッチング(サッチ取り)などを実施することができます。
人工芝
ダイソーやセリアなどの100均には、人工芝も売られています。種類も豊富でかつ、値段も手頃であるため、ベランダやバルコニーなどに芝を敷きたい人にはおすすめです。下記の記事に100均の人工芝の詳細を解説していますので、気になる方は参考にしてください。
ダイソーにもネットストアができた!
商品ではありませんが、ダイソーにもネットストアができたので紹介します。ネットストアには、上記の商品はもちろんのこと、他の種類の人工芝やウッドパネルなども販売されています。ぜひ一度のぞいてみてください。
芝生のエアレーションに便利な道具一覧
芝生のエアレーション作業は、芝生を長期間栽培する上でとても重要な作業です。そのため、エアレーション専用の道具も販売されています。以下に代表的な道具を紹介しますので、芝生の管理をされている方は参考にしてください。
タインエアレーター
タインとは業務用のエアレーションの刃で、タインエアレーターはそれを家庭用の道具として転用したものを指します。強度もあり、また刃の間隔調節もできるのでおすすめの一品です。タインエアレーターの有名なメーカーとしてはバロネスがあります。
ローンパンチ
ローンパンチは、コアリングをするための道具です。中が空洞になっている刃がついているので、それを地面に挿し、穴を開けます。根や土を丸ごと取り除くことができるので、エアレーションの高い効果が期待できます。
しかし、土に挿すにはローンスパイクよりも体重をかけたり、力を入れないといけないので重労働となります。また、掘り起こした土の塊(コア)を綺麗に取り除く必要もあります。
ローンスパイク
ローンスパイクは、平らな刃が複数付いた道具です。スパイキングに使用します。ローンパンチとは異なり、土そのものを掘り起こすことはなく、土に突き刺す形で地面に穴を開けます。そのため、ローンパンチよりも手軽に実施することができます。
ガーデンスパイク(エアレーションスパイク)
ガーデンスパイク(エアレーションスパイク)は、針のようなスパイクがサンダルに付いている道具です。ガーデンスパイクを履いて芝生を歩き回るだけでスパイキングと同じような効果が得られます。
ただし、刃が小さく短いもの多いため、ローンスパイクを使用したスパイキングよりもエアレーション効果は劣るでしょう。